道ばたにもフェンスの網目からも枝を伸ばし花をつけるオシロイバナ
赤 白 黄そして白に赤があざやかに入った絞りの花もあります。
夏頃から咲きはじめ10月いっぱいくらいは咲くため、日本に自生している花のようですが、実は南米が原産、中国経由で江戸時代に日本に伝えられた外来種なのです。
本来は春に種をまくと、夏に花をつけあとは枯れる一年草なのですが暖かい地方では根が地中に残り翌年又花をつけます。
オシロイバナは花が咲き終わったあと5ミリぐらいの黒い実が残ります。
その実を割ると中には胚乳と呼ばれる殿粉質の白い粉末が残りますが、江戸時代それが白粉がわりに使われたこともあってオシロイバナと命名されました。
名づけたのはあの養生訓で知られる貝原益軒さんだったのです。
このオシロイバナの英名は「four-o’clock」、日本でも夕化粧という呼び名もある通り、夕方に花を開き朝にはしぼむところからこうも呼ばれているのです。
かつて今ほどおもちゃのなかった時代、子どもたちにとってお母さんの鏡台にあるお白粉そっくりのオシロイバナの粉末はままごとのお母さんにとって大切なツール。オシロイバナの白い粉をホッペに塗ってお母さん気分を楽しんでいたのです。
しかし、最近オシロイバナの種子にはトリゴネリンという毒が含まれていて、あやまって口に入れると下痢や腹痛をひきおきすこともわかってきて、かつてままごとでオシロイバナを使って遊んだことのあるお母さんたちの間におどろきがひろがっているそうです。
オシロイバナの花も間もなく咲き終わりそうです。