やわやわとした干し柿が今、注目されています。
大ぶりで干し柿に最適とされる富山県の三社柿を干したものです。
日本で干し柿がつくられるようになったのは、平安時代にさかのぼるといわれるほど古く、日本人にとっては貴重な甘味としてながく親しまれてきました。
以来、日本名地で育てられてきた柿。干し柿づくりもその土地その土地でさまざまな工夫が生まれてきたのです。
一般的に干し柿というのは、皮をむいて天日と寒風で乾燥したドライフルーツ。時間とともに乾燥は進み、白く粉がふいて黒ずみ、かたくなっていきますが、それとは別にあんぽ柿と呼ばれる干し柿もあります。
一般的な干し柿のように水分をとばすことで仕上げるのではなく、水分をとばさないようにして熟成することで、乾燥した干し柿にはないジューシーでクリーミィ―な甘さが特徴の干し柿です。
今、話題になっている干し柿もあんぽ柿の水分含有量をさらにジューシーに仕上げるために遠赤外線を使って乾燥することで、限界まで水分含有量を保つことに成功したのです。ジューシーだけでなくふっくらとした食感さえ感じさせる仕上がりで、干し柿のイメージをさらにひろげました。
1000年をこえて日本人に親しまれてきた干し柿、今ではここまで姿を変えているのです。
今年もいよいよカウントダウンを迎えます。指おり数える日数よりもやり残したことの多さにおどろくなかで今年も幕れていくのでしょうか