秋の味覚のトップバッターはなんといってもナシ
ナシの魅力は、そのみずみずしさ、90%は水分ですが糖分やカリウムなども含み、おいしさだけでなく秋バテ解消に効果がある、まさに今が旬のくだものなのです。
ナシは、弥生時代の遺跡で知られる登呂遺跡から種子が見つかっていることでもわかる通り古くから日本で食べられてきました。
日本書記には持統天皇の「桑 栗などと並んでナシを植えて育てるように」との言葉が記されており、この時代にもうナシは栽培されていたという歴史があります。
このナシが最近美容の面でも注目を集めています。ナシに含まれているホウ素には、女性ホルモンの生産を高める働きがあり、お肌の細胞を活性化させることがわかってきたからです。
さらに、ホウ素には、脳細胞にも働きかけて活性化させる働きも認められ記憶力や反射能力の向上に役立つところからアンチエイジングの食材としても評価されています。
そして、日本料理でもナシは豆腐との相性がよいことから白和えにして秋の献立とされています。
単に秋を知らせるくだものというだけでなく長くヒトの歴史と共にあっただけの秘められた多くの魅力をもっているのがナシなのです。
秋の訪れとともに気になるのが空気の乾燥。
東洋医学では秋は肺を痛める季節とされています。ここでいう肺とは呼吸器全般のことで気管支・鼻・ノドなども含みますが、この肺をうるおす食材として最適なのがフルーツです。今が旬のナシは中国ではセキドメにナシのシロップが売られ薬膳料理にも秋の食材のひとにあげられているのです。