お灸を知る・使うせんねん灸 moxaブログ

2020.07.10

ブログ

三千院万緑

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書院のぬれ縁が庭を埋めつくした緑の中にうかぶかのように見える大原三千院。
書院の前にひろがる聚碧園と呼ばれる庭園は、その名前のままに、京都とはいえ山里の澄んだ空気と清らかな山水に育まれた樹々も草花も苔もそのすべてがまとう緑の色は、数ある京の名庭園の緑の色に比べると、身にしみるようなみずみずしさにあふれています。
時おりきこえる野鳥のさえずりにまじってきこえてくる水音。
つくばいに落ちる水のつくる波紋さえも濃い緑色に染まっています。
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三千院のある大原の里は、比叡山延暦寺を開いた伝教大師 最澄が延暦寺建立の際に、ここに草庵をひらいたことでも知られています。

源氏物語の舞台にもなり、壇ノ浦の戦いで敗れた平氏の非劇のヒロイン建礼門院が、晩年を過ごした地として又、方丈記の鴨 長明が滞在するなど、時代時代にさまざまな人が大原の地を訪ね過ごした事実が物語るように、大原の里はどこか人をつつみ込むやさしさにあふれているのです。

京と若狭を結ぶ、又の名を鯖街道と呼ばれる若桜街道の中継地として古くから開かれてきた大原の里は、山地特有の寒暖差と霧が立ちこめやすい適度な湿度がさまざまな農作物を育ててきました。
最高品質といわれる紫蘇をはじめ、おいしい野菜の数々が販売される日曜日の大原の朝市は、今では大原の野菜や加工品を求めて訪ねる人がたえず大変な人気となっています。

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