お灸を知る・使うせんねん灸 moxaブログ

2018.08.31

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上ル下ル

karasma
上ル下ルの京の街と良くいわれますが、街の地点を表示するのに京都では上ル下ルという表現を使います。
京都に住んでいると毎日のように上ル下ルは使うためにきわめてあたり前なのですが、京を訪れる人にはかなりのとまどいがあるようです。
鴨川が街のまん中を北から南へと流れていることもあって自然に上ルとは北をさすことばであり、下ルとは鴨川の下流の南をさすことばとして使います。
碁盤の目の様に通りが走っている京都では、その交差点に立って北は上ル南は下ルちなみに西は西入ル東は東入ル例えば烏丸通りと丸太町通りの交差点に立って烏丸丸太町東入ル、西入ル、上ル下ルで東西南北をあらわし京都では会話が成立するまですっかり暮らしに深く組み込まれているのです。
この上ル下ルの独特の表示の産みの親はなんとあの大閣秀吉ともいわれています。

というのも天正19年天下統一を果した秀吉は京の街の制備にも着手したのです。
京の街は西暦794年桓武天皇によって開かれた平安京がそのルーツ、唐の都長安をモデルにした条坊制をとり入れたものでしたが地点を表示するためにもとても長くなって使い勝手がよくなかったため、秀吉は京の街を基盤の目のようにタテヨコに通りを配置し、それとともに上ル下ルの表示を採用したといわれているのです。
この歴史ある表示をより使いやすくする工夫も生まれました。

京都の人ならだれでもが唄える
♪丸 竹 夷 二 押 御池 姉 三 六角 蛸 錦…♪
はわらべ唄として御所から始まる東西に走る通りの名を唄にしたもので、通りの名前をきいただけで自分の位置がわかるというすぐれものなのです。

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