連日の猛暑がつづくなか、このところ京都御所は外国人観光客であふれています。
かつて京都御所は事前の申込みが必要でしたが2016年から事前の申込みが不要となり、休日の月曜日とお正月を除いて基本的にいつでも見学できるようになったのがその理由のようです。
京都人でも「えっ そうなの」という人がいまだに多いというのにネット時代を迎えて、こういう情報はいち早く世界に知られることになるようです。
「御所」と京都の人が呼ぶのは北の今出川通りから南の丸太町通り、西の烏丸通りから東の寺町通りに囲まれた町の中央を占める東西700m 南北1280m 約63haの広さを持つ、緑豊かな一角のことですが正確にはここは京都御苑。
明治天皇の東京遷都で、内裏の周囲にあった公家屋敷が空家となり荒れ放題になったため明治天皇の命により京都府が公園としたものでここは以前からずっと開放されきました。
京都御所とはこの公園の中央にあって築地塀に囲まれた東西250m 南北450mの内裏のこと。明治維新まで代々の天皇のお住居だったのです。
御所の中でも天皇の即位の礼が行われる最も格式の高い正殿とも呼ばれる紫宸殿は明治、大正、昭和天皇の即位の礼も行われました。伝統的な儀式のために平安時代の建築様式が長い歴史の中でたびたびの火災にもそのたびに再建されて今も残っているのです。
又、清涼殿は天皇の日常のお住居の御殿でここも平安時代の建築様式が色濃く残っています。
建物の間に蹴鞠のコートもあり、天皇の日々の生活スペースであったことが伺えるのです。
日本の宮延建築の歴史がそのまま残された京都御所は世界の人々の関心の高さにも伺われれる通り、貴重な文化遺産なのです。