桜のシーズンもいよいよ開幕とあって、各地から桜の便りが届くたびに心もうきうきしてきます。
桜はなんといっても春の主役、主役の登場でいよいよ春は全開です。
ところで桜といえば、だんご。「花よりだんご」のコトバ通り、桜の季節ともなれば、どこのお菓子屋さんにも紅白緑の三色のいかにも春らしいお花見だんごが並びます。
このおだんご、お花見時だけでなく一年中街をあげての名物とされているのが文豪 夏目漱石の名作「坊っちゃん」の中で東京から松山の学校に赴任した坊っちゃんが「・・・大変うまいと評判だから温泉の帰りがけにちょっと食ってみた・・・」
翌朝すました顔で学校へ行き、一時間目の教室へ入ると「団子ニ皿七銭」と書いてある、実際おれはニ皿食って七銭はらった・・・」という地元のワンパク坊主にからかわれたエピソードにちなんで生まれたのが坊ちゃんだんごなのです。
求肥もちを抹茶餡、白餡、あづき餡でくるんだ3つを串にさした小さなだんごです。
口に入れると中の求肥が小さく、だんごの大部分が餡という坊っちゃんだんご、その餡は上品でひかえ目な甘さで、ついついもう1本手が出るおいしさです。
今年は漱石生誕150年とあって、さまざまなイベントも計画中とか。
坊っちゃんだんごはさらに脚光をあびる年になりそうです。
おだんごは、きわめてシンプルなたべものとあって全国各地に御当地だんごがあり、今では全国御当地だんごまつりなんて大会も開かれているほど。
そういえば京都にも下鴨神社のみたらしだんごや、お茶どころ宇治の茶だんごなど親しまれてきたおだんごがいくつもあります。