お灸を知る・使うせんねん灸 moxaブログ

2016.11.25

大文字草

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きのうは季節はずれの真冬並みの寒波の南下で、北海道は積雪80センチ、東京でも観測史上初の11月の積雪のニュースが日本列島をかけめぐりました。
しかし京都はまさに今、紅葉シーズンまっただなか。

岩かげに白い「大」の字を散りばめたように咲くダイモンジソウが、晩秋というのに元気に花をつけています。
ほとんどの花の花弁というのは、まるく周囲にひろがるのですが、ダイモンジソウは「大」の字を知りつくしたかのように5枚の花弁のうち、2枚を大きく伸ばし「大」の字をつくっているのです。
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同じユキノシタ科の仲間には、長く伸びる2枚の花弁をさらに伸ばし、残りの3枚の花弁をうんと短くして「人」の字をつくる「人字草」もあります。
ダイモンジソウは秋に咲く花ですが、長く咲き その可憐な美しさから園芸品種としての改良が進み、ピンクや赤などさまざまな種類がたくさんあります。

本来は涼しく湿度の高いところを好むために東北などではポピュラーに自生していて、春の若芽の頃は山菜として重宝されています。
若葉を茎ごとゆがいておひたしに、和えものに。しかしダイモンジソウを美味しく食べるのは軽く衣をつけて天ぷらにすると歯ごたえもよく、春の訪れを知らせる貴重な食べもの。新潟では、山菜の王様のひとつにあげられるほどなのです。

ダイモンジソウは薬草の山である伊吹山にも山頂のお花畑などで見ることができます。
むくみ、利尿、便秘などに効果があるとされてきた薬草のひとつでもあるのです。

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