2020年は「子どし」
年賀状にもお店のウインドウなどにもあちこちでねずみの姿を見かけます。
「子どし」から始まる十二支は本来、方角や時刻をあらわすことばでもありました。
方角でいえば北をさす方角を「子」として時計廻りに十二支をあてはめ、時間でいえば、24時間を二時間づつ十二支であらわします。夜中の11~1時が子の刻として進み、ちょうどお昼の11~1時が午(うま)の刻、午前、午後の言葉はここから生まれたのです。
古代中国では、十二支は植物の成長のサイクルをあらわすコトバ。「子」の読みかたは「し」この「し」には増えるといい意味があり、植物が成長しはじめ種の中に新しいいのちが萌える時のことをあらわすところから十二支の第一番にあげられているのです。
十二支を動物にあてはめたのは庶民にわかりやすく知らせるため考え出されたもので、こんな民話も残っています。
昔、神さまは十二支の動物を決めるにあたり、お正月に神さまの門前に一番にたどりついたものから順に決めるとされました。足が遅い牛はうんと早起きして門の前に一番にたどりつきました。ところが門が開いた時、牛の背中にのっていたねずみかとび降り一番に門の中にかけ込んだため十二支は子から始まることになったそうです。
十二支にネコが入っていないのは神さまのところへ行く日を知らなかったネコに、ねずみが違う日を教えたたために間に合わなかったから、だから今もネコはネズミを追いつづけているというお話しもあります。「子どし」は株式市場では「子は繁栄」と歓迎されます。
子だくさんのねずみは繁栄のシンボル、上げ相場が期待されているのです。