蔵をイメージした展示スペースに作品があざやかにうかびあがります。
京都 嵐山、渡月橋のすぐそばに2019年秋オープンした福田美術館。
嵐山といえば京都でも一二を争う観光地。その渡月橋から川ぞいにほんの少しさかのぼったロケーションにありながら和モダンの外観は風光明媚の嵐山の景観にすっかりとけこんでいます。
そして館内は高い天井、縁側をおもわせる廊下など和を基本にモダンな空間がひろがります。
1500点をこえる江戸から近代にかけての日本画の個人コレクションが中心ですが、なかでも琳派、円山派、四条派など京都画壇の作品が充実。
俵屋宗達、尾形光琳、円山応挙、与謝蕪村、伊藤若沖、竹内 栖鳳、上村松園などの名作ぞろい、まさに京都の美術館なのです。
さらに、ここには300点をこえる夢二の作品のコレクションもあるそうです。
一点一点の作品は日本を代表する名作ぞろいですが、あくまで観る人が楽しめる空間にしたい、名作を身近で楽しめ味わって欲しいとのこの美術館のコンセプトは展示にもさまざまな工夫が見られます。
透過率92%、4メートル幅という特注のガラスケースはドイツ製、最新の照明システム、展示スペースの幅が30㎝から1mまで可動でき、展示作品によってはより間近で見ることができるようにときめ細かな配慮も。
そして個人コレクションがメインであることもあって原則 撮影もOK
スマホとイヤホンがあれば音声ガイドも無料と、あくまで観る人ファーストの対応がつづきます。
嵐山という京都でも屈指の観光地にありながら、ここだけは数々の日本の名作に囲まれ静かな京都が楽しめる世界なのです。