旅する紅茶と名づけられた紅茶のセットが今人気です。
船便のコンテナをおもわせる木の小箱にイギリスのダージリン、インドのチャイ、ブラジルのマテ茶、トルコのミントティなど紅茶がそれぞれの国をイメージしたイラストのパッケージに入っています。
紅茶は日本茶とそのルーツは同じ茶の木なのですが、その加工工程に「発酵」を入れることで、日本の緑茶と違って独得のフレーバーが生まれたのです。
今では世界中で飲まれている紅茶ですが、紅茶も含めてお茶の歴史は中国では紀元前にすでにお茶は薬として飲まれていたようです。
日本には、仏教とともに伝えられましたが、栄西禅師が喫茶養生記に「茶は養生の仙薬なり」と記したように、日本でも最初は薬のように扱われていたようです。
紅茶がヨーロッパに伝えられたのは、大航海時代。
東方貿易が盛んになるとともに、東洋の文化がいっせいにヨーロッパに伝えられました。
紅茶もそのひとつだったのです。
最初はイギリスの貴族社会に紅茶を楽しむ文化が生まれました。しかしイギリスでも最初は「万病にきく東洋の秘薬」とされていたのです。
やがて紅茶は単に飲みものとして楽しまれるようになり、砂糖を入れる、ミルクを入れる、ハーブやミントなどを入れることでさまざまな味が生まれ、またたく間にヨーロッパから世界の飲みものとなりさまざまな「tea文化」が広がっていったのです。
旅する紅茶はこうした世界にひろがった紅茶を居ながらにして飲みくらべることができ、まさに旅する紅茶といえるのです。