これは虎頭包と呼ばれ、台湾で伝統的な漢方薬のつつみかた。
日本の薬の包み方とは少し違います。虎頭包は、大昔薬草を採りに山に入った薬剤師がケガで苦しむ虎に出逢いました。
彼は虎の口を開けてノドにささったトゲを抜いて治療してやりました。
そして残りの薬を紙につつみ、その薬を指さして虎に治療のために後日来るように伝えました。
虎は彼のいいつけに従って又、同じ場所にもどってきて治療してもらって元気になったのです。
その薬の包みかたは横から見るとちょうど虎の口に見えるところからこの薬の包みかたはいつしか虎頭包と呼ばれるようになったとのこと。
こんなエピソードを持った虎頭包をモダンにデザインし中につつまれているのが、今、若い人たちに人気の洛神花の砂糖菓子なのです。
洛神花はローゼルとも呼ばれ、台湾では飲用、食用、薬用にと古くかたおなじみの植物。
台湾では花のがくを乾燥したものはお茶として洛神花茶と呼ばれ、又ハーブとして料理やジャムなどにも使われます。
そして洛神花は生薬としても知られています。
台湾では、赤い食材は「血」に働きかける食材とされており、赤い花をつける洛神花は健康にも養生ためにも欠かせないのです。
原産地のアフリカでは種子は炒めて、葉は煮込んで食用に、がくは煮出してお茶としてすべてを食べつくす万能の植物とされており、古代インドやエジブトでは不老長寿の秘薬とされ、かのクレオパトラも愛用したという美と健康のための植物ということで今、日本でも静かにブームが広がっているのです。