11月はちょうど旧暦の10月にあたります。旧暦10月は「神無月」。
これは日本中の神様が旧暦10月11日から約1週間、出雲大社に集合されることから、全国各地で神様が不在となるためにこう呼ばれてきたのです。
出雲大社は日本最古の歴史書である「古事記」にその創建が記されているほど、歴史は古く主祭神は大国主大神。
だいこくさまと親しまれてきた大国主大神は、国造りの神様としてだけでなく、農耕、漁業から医薬の道までさまざまな智恵を人々に与えられたといわれています。
日本中から出雲に集合された神様は連日、収穫のこと、酒造りのこと、全国の縁結びなどの会議をされます。
出雲大社が今も縁結びの神様、福の神として親しまれているのもそのためなのです。
こうして全国の神様がすべて出雲にいらっしゃるところから、出雲地域では旧暦10月まさに今は「神在月」と呼ばれているのです。
そして七日間にわたる会議が終わって神様がそれぞれの国に帰られるとともに季節は冬へと。
樹々は色づきはじめています。
「紅葉のスイッチは8℃」とよくいわれる通り、紅葉には気温が大きく関係しています。
気温が8℃から5℃、6℃となると一気に紅葉は進んでくるのです。
そして朝晩だけでなく、日中も寒くなってきます。
冬を迎えてよくきくコトバに頭寒足熱(ずかんそくねつ)という中国で生れた四字熟語がありますが、ヨーロッパでも古くから「keeping the head cool and feet warm」と頭寒足熱は健康法として伝えられています。
寒くなるとマフラー、セーター、手袋とあたためるのは上半身に集中しがちですが、第2の心臓ともいわれる足をまず温めることでカラダ全体をあたためる、実に理にかなった方法で、冬の健康維持にぜひお忘れなく。