お灸を知る・使うせんねん灸 moxaブログ

2019.06.28

ブログ

都のランドマーク

daimonji
京都という街はどこにいてもちょっと視界のひろがった橋の上などに立つと必ずランドマークが目に入ってきます。
なかでも代表的なのがお盆の五山の送り火で知られる大文字山。
標高は472mで、比叡山の848m、愛宕山924mには及びませんが、東山の連峰の中でもひときわ美しい姿と山肌に大きく見える大の字が京都の街から見ると東の方角をあらわしているのです。

そして大文字山の少し左 京都の北東を示すのが比叡山、街の中央を北から南へと流れる鴨川のずっと上流に見え、紅葉は一足早く、冬になると北山しぐれで雲の中に見えかくれする北山は北の方角、さらに北西に見える愛宕山とどこからでも必ず方角を示すランドマークが目に入ります。

大文字山には如意ヶ嶽という山名もありますが、京都の人は遠足でほとんどの人が一度は登ったことのある山で「だいもんじ」と親しみをこめて呼びます。
車で走っていても建物の間から大文字が右に見えると、あ北へ向かっているというように、京都の人の頭の中の街の地図はこのいくつかのランドマークが記されているのです。

tower
こうしたランドマークのほとんどが東か北に集まっているのに対して、今から55年前にできたのが南の方角を示す京都タワー。京都駅のまん前にでんとそびえ、ずっと景観論争をまきおこしてきた京都タワーもだいぶ京都になじんできたようです。

この京都タワー、半世紀前に高さ131メートルの高さながら、鉄骨を一切使わず、厚さ12mm〜22mmの特殊網を溶接でつなぎあわせた日本ではじめての円筒型のモノコック構造。骨組は、一切なく円筒の塔全体で支えるきわめてユニークな構造で、普通の建造物の2倍の安全基準を持つなど話題にはことかかない、なかなかの建造物なのです。
エッフェル塔だって長い間いろいろ言われながら今ではパリのシンボルとなっているので、京都タワーが京都の南を示すランドマークとされる日もやがてやってくるのです。

ページの最初に戻る