お灸を知る・使うせんねん灸 moxaブログ

2017.05.19

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五月の琥珀菓子

kohaku
四方を山に囲まれどちらを見ても山が見える盆地、京都は四季の移り変りが日々のくらしの中に、横糸のように織り込まれたくらしがあります。

「今年はあと10日程でおわります」の声とともに名残りの木の芽琥珀を手に入れました。

拍子木の琥珀糖のほのかなみどり色はすりおろした山椒の実の色かも、仕上げにかわいい木の芽をのせたいかにも夏の訪れを待ちかねるかの様な姿と味の木の芽琥珀。

口に含むとカリッとした琥珀糖独得の歯ごたえとやわらかな内側の微妙なバランスの中に木の芽の香りが口にひろがります。
お茶とともに発達した京菓子は目と口と耳で味わうといわれるほど季節の移り変りを大切にしてきました。

京の春を告げる食材のひとつ木の芽は数ある植物がいっせいに芽を出すなかで木の芽と呼ばれるのは山椒だけ。
そして、木の芽、花山椒、葉山椒、実山椒と季節の移り変りと共に名前をかえるのも山椒なのです。

木の芽琥珀は春の訪れと共につくられはじめ五月も終わる頃になると、その年の木の芽の成長具合にあわせて終わります。だから今は名残りの木の芽琥珀というわけ。

お店のある賀茂川の上流の土手はすっかりみどりにおおわれ、すぐ近くに見える北山の緑も色を濃くしはじめています。
葵祭も終わり、京都は今、夏に向かってまっしぐらです。

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