その長さ 2.6キロ 地下鉄の駅では南森町、扇町、天神橋6丁目と3つにわたる大阪天神橋商店街は日本一の長さです。
江戸時代、大阪天満宮の参詣道として生まれたといわれる天神橋商店街は今では約600軒ものお店が南の堂島川に近い一丁目から二丁目、三丁目とつづいて北上し、天神橋七丁目までとぎれることなくつづきます。
その一丁目にあるのが大阪天満宮、その歴史は古く、奈良時代にまでさかのぼれるほど。
東京神田祭、京都祇園祭と並ぶ、大阪天神祭はこの天満宮のお祭りで、真夏の七月に行われる大阪の夏の一大イベントなのです。
この菅原道真公を祀る大阪天満宮には、なんと登竜門があります。
登竜門とは、その昔 中国黄河の上流に竜門と呼ばれる激流があり、遡上してきた鯉はこれ以上登ることができなかったため、いつしかこの激流を登った鯉は竜になると伝えられてきたのです。
大阪天満宮にこの中国の故事にならった登竜門があります。
一年のうち限られた日、入試とか、大志を抱いた人達はこの登竜門を上り本殿を通りぬけ、参拝し祈願できるのです。
さまざまな伝説につつまれたこの天満宮とともに発展してきた天神橋商店街。その数多くのお店のなかには近頃のチェーン店の飲食店もありますが、今も代々つづく飲食店も数多くあります。たこ焼き、おでん、お好み焼き、串揚げなど大阪ならではのお店の多くが時代の波をくぐりぬけ変わることなく、お客さまの心ならぬ 舌をしっかりつかんでいて、いかにも長い伝統の街ならではのあたたかさに満ちた商店街なのです。