二十四節気では、きのうから「小雪」 小雪とは、冬の気配が強くなりはじめてきたもののそれはあくまで気配であって、平野部ではまだ紅葉のシーズンまっただなかです。
庭のムラサキシキブの実が日に日に美しい紫色に変ってきました。
めっきり花が少なくなった庭ではツワブキの花も終わりさざんかの花くらいとあって、あざやかなムラサキシキブの実はひときわ目立っています。
その実を目ざして連日野鳥がやってきます。ムサラキシキブの実は少し甘味があるとかで鳥たちにはけっこう人気、次から次へとやってきています。
秋に熟する実のなかで鳥たちにとびっきりの人気は柿。色づきはじめそろそろいう頃には鳥たちも待ってましたとばかり、こちらより先につつきはじめます。それも日当たりのよいところでいちばん目立っていちばんおいしそうな柿がまっ先にねらわれます。
鳥たちもけっこう甘党かなとも思えるのですが、そうではなくて一番熟して栄養価の高い旬の実を本能的にえらんでいるようです。
なぜなら南天や満両などのように大きな種で果実はほとんどなく食べてもうすい皮だけの木の実は、雪が来てまったく食べものがなくなるまで残っていることでもよくわかるのです。
6月頃うす紫の小さな花をつけるムラサキシキブの花の属名はカリカルパジャポニカ(Callicarpa japonica)、ギリシャ語のcallos(美しい)+carpos(実)と名づけられています。和名のムラサキシキブは紫の実がぎっしりつくことからかつては「紫敷き実」と呼ばれていたのですが、いつしかあの源氏物語の作者である紫式部にあやかってムラサキシキブと呼ばれるようになったともいわれています。