お灸を知る・使うせんねん灸 moxaブログ

2017.05.05

ブログ

ハンカチノキ

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5月5日、今日から立夏、夏の始まりです。
さわやかな初夏の風にハンカチノキの白い花が風に舞っています。

ハンカチノキは一見するとなるほどとすぐ納得できます。
いい得て妙というか白く大きいものは10センチをこえる花が、枝の先でゆれています。
ちょうど洗濯したハンカチが干されているかのようです。
ハンカチの木は日本ではそのカタチから、ハトノキとも呼ばれてますが学名はダビデイア。
中国の西部から南部に分布する落葉村で標高1000m以上の日あたりの良い高地生れで、高さ20mにもなる木です。ハンカチノキの白い花はじつは萼(がく)と呼ばれるもので萼(がく)につつまれるようにたくさんの雌花と一個の雄花がまんまるにかたまっているのが花、いわゆる花びらはありません。

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このハンカチノキの萼は必ず花と太陽の間にあり、常に花びらのない花を太陽の日ざしから守っています。
いわば日傘の役割を果たしているわけですが、この日傘、ただものではなく、実は多くのフラボノイドを多量に含んでいるのです。

最近、生活習慣病の予防やアンチエイジングやダイエットなどでおなじみのサプリメントの広告で毎日のように耳に入ってくるフラボノイドはポリフェノールの一種で、抗酸化作用があり、このスーパー日傘は生物に有害な紫外線だけをカットして、おだやかな太陽光だけを花に届けるすごい構造を持っています。

40数億年前、植物が海中から地上へと進出した時以来、植物はあまりにも強い太陽の光をコントロールするためのさまざまな工夫を重ねてきましたがハンカチノキは実にユニークな方法を編み出したことで今では、原産地の中国では珍稀頻危植物として第一級の保護植物に指定されているのです。

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