初雪の便りが各地から届き、日一日朝晩は冷えてきました。
暦の上では来週は立冬。
冬野菜がおいしくなる季節です。
今が旬を迎えた冬野菜、なかでも根菜類は蒸すことで、甘さを増し、野菜のエネルギーをあますことなくとれるのでおすすめです。
寒さがきびしくなると野菜がおいしくなる、霜が降りると大根が甘くなるとよくいわれますが、それは野菜が冬になると寒さから身を守るために水分をへらして、糖分をたくわえるから。
水は0℃で凍りますが、砂糖水は0℃では凍らないのと同じように、野菜は糖分を増やすことで凍てつくのを防いでいるのです。
冬を迎えるとクマやリスは冬眠しますが、ヒトのカラダも冬になると新陳代謝が悪くなり消化力も落ちてきます。
冬の野菜には科学的な栄養成分のほかに野菜が本来持っているいのちのパワーが、それをとることで私たちのカラダを充電してくれます。
冬野菜は今の季節の自然からの最高のプレゼント、それが旬のたべもののチカラなのです。
旬とは一ヶ月を三分にしたたった10日間のこと、たとえばトマトのように実のなる野菜でいうと、実が熟したちょうど食べごろというのは、とても10日もありません。だから旬の味というのは貴重なのです。
京都には「三里四方の旬の味」という言葉がありますが、ヒトが生きる同じ風土で育った食材を食べることは何よりの養生という教えでもあるのです。
今夜は冷えそう。旬の野菜のパワーとおいしさを最大限に引き出す蒸し野菜が最高。