積冷(しゃくれい) 冷えは積み重なる
■秋から冬に
冬は「木枯らし」とともにやってきます。立冬の前後10日の間に吹くことが多いようです。
気温が下がるにつれて、カラダは自らつくった熱を外に逃さないように、皮膚の血管を収縮させ、引きしめます。
皮膚表面の温度は低くなりますので、日頃から皮膚温が低い方、手足が冷えている方は、冬になるとさらに冷え、場合によっては痛みさえ感じるほどです。
寒さでカラダが縮こまるようになると静脈の停滞が起こります。静脈は筋肉が伸び縮みする運動によって血液が流れます。
足、ふくらはぎの筋肉を動かさないと足の静脈が滞り、冷えが強くなります。結果として骨盤内の静脈も停滞するようになり、「骨盤内うっ血症候群」と言われる骨盤内に痛みを感じるようにもなります。
※「骨盤内うっ血症候群」
慢性に起こる骨盤部の痛みで、骨盤部の静脈が太くなって(拡張して)蛇行し、その部分に血液がたまることで引き起こされます。
■冬の冷えに備え、静脈の流れを良くしておきましょう
冬は1年の中で、もっとも静脈の流れが滞ります。静脈の停滞によって、血液の再生や老廃物の排出も滞り、内臓全体のはたらきを低下させる原因にもなります。
あわせて自律神経のはたらきも乱れ、さまざまな不定愁訴が起こるようになります。
手足など末梢の血流は、自律神経によって調節されていますので、このままだと負のスパイラルから抜け出せません。
■冬はちぢこまる季節 カラダを動かそう!
本格的な冬の冷えに備え、足を動かしましょう。
気持ちの良い「小春日和」には散歩もいいですね。
「忙しい」「外へ出るのがおっくう」という方には『おうちながら運動』がおすすめです。
https://www.sennenq.co.jp/sdgs/kenko/walk/?id=nagara
肌寒さが身にしみる季節。
冷えでのお悩みには、カラダの中からポカポカ温まる薬膳茶がおすすめです。
薬膳茶は、中国では「薬茶」と呼ばれ、茶や葉、茎、くだもの、木の実などの養生食材を季節や症状に合わせてブレンドしたお茶。
冷えには、ジンジャー、なつめ、黒豆などカラダを温める食材がたっぷりのものがおすすめです。
<11月>霜月(しもつき)
露が霜に変わる季節。
11月に入ると立冬 暦の上ではいよいよ冬です。
霜は、空気中の水蒸気が、夜間冷えた地面や植物にあたるとその表面で結晶したもの。
朝日に白く輝く霜は、美しくもありますが、一気に冬の近いことを感じさせます。
霜が降りると待たれるのが、鍋物に欠かせない水菜やねきなど。
霜が降りると、冬野菜はぐんと甘さを増し美味しくなります。
また、冬の気配に真っ先に紅葉しはじめるのが桜紅葉。
地面に落ちるとあたりを赤いじゅうたんのように美しくしてくれます。
そして霜の降りた日は、日中おだやかに晴れあがります。
冬なのにこのおだやかさは、小春日和と呼ばれます。